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慢性疲労症候群(CFS)
CFSを知っていますか?
ただの疲れだとは一言では言えない程のつらい症状です。
一見うつ病や、その他疾患、サボっているようにも
思われがちですがその患者数は現在30万人もいると
言われており予備軍に至っては300万人ともいわれて
いる疾患です。
弊店でも慢性疲労のご相談は多く、中でも微熱が
ずっと続いたり喉が腫れて痛かったり、頑固な頭痛が
とれないことによって日常生活に支障をきたしている方も
多くいらっしゃいます。
上記のような症状がずっと続く場合
普通は何かほかの疾患を疑って受診される方が多いのではないかと思いますがその時に「原因不明」「過労では?」「ストレスでは?」「数値上問題ない」
という結果になってしまい、何軒も病院を回った挙句、結局原因はわからないけどもいつまでたっても良くなる兆しがないと悩んで過ごされる方も多い深刻な疾患です。
■病因
1、生活環境ストレス(精神的・身体的・物理的・化学的・生物学的ストレス)
2、遺伝的背景(ストレスに関する感受性や抵抗性・気質:生真面目 完璧主義)
3、感染症(ウイルス・菌感染)
4、免疫異常(アレルギー・免疫グロブリン異常・サイトカイン異常・リンパ球異常)
5、内分泌系の異常(視床下部・下垂体・副腎系・ホルモン分泌異常)
6、脳・神経機能の異常(局所脳血流の低下・糖代謝の低下・脳内の炎症)
上記のものが複合的にからみあって発症される方が多いようです。
■治療法
非薬理療法としては、認知行動療法(リハビリ)や温熱療法(温灸・入浴・半身浴)などがある。どうすれば疲れを回避できるのか自分自身で認知し軽い運動、ヨガなどで体を動かし、温め、血流を良くする方法がある。
薬理療法としては、漢方薬・非ステロイド系抗炎症剤・抗ウイルス剤(感染症など併発の場合抗アレルギー剤などの薬の服用や、ビタミンC、コエンザイム、カルニチン、必須脂肪酸リンゴ酸、マグネシウム等のサプリメントを用いることもある。
弊店では、体に負担の少ない自然薬・サプリメント・漢方薬の服用をお勧めしています。
漢方薬では補中益気湯・人参養栄湯・十全大補湯・六君子湯などが使われますが
体質に個人差がありますので、どの製剤を用いるかはご相談いただければと思います。
慢性疲労症候群のセルフチェック
○全身疲労倦怠感が(ある時期を契機に)急激に始まった
○半年以上疲労が続き、十分な休養をとっても回復しない
○断続的に発熱が続き、首のリンパ節が腫れる
○繰り返すのどの痛みや発赤、風邪症状、頭痛
○原因のわからない筋肉痛、筋力低下、移動性の関節痛
○寝付けない、眠りが浅い、早く目が覚める、
朝起き不良、日中の過度の眠気などの睡眠障害
○気分が落ち込むうつ症状、注意力・集中力の低下 物忘れ
■CFSってどんな病気?~厚生労働省研究班HPから抜粋~
CFSとは、これまで健康に生活していた人が対人的・物理的・化学的・生物学的な複合ストレスがきっかけとなり、ある日突然原因不明の激しい全身倦怠感に襲われ、それ以降強度の疲労感と共に微熱、頭痛、脱力感や、思考力の障害、抑うつ等の精神神経症状などが長期にわたって続くため、健全な社会生活が送れなくなるという疾患である。 1984年、米国ネバダ州インクラインという人口約2万人の村で、原因不明の疲労患者の集団発生が報告された。その数は200名にもおよび、村の人口の約1%にも達するものであった。当時、アメリカではEpstein-arr(EB)ウイルス感染症が微熱や倦怠感などと関連していることが注目されていたことより、米国疾病対策センター(CDC)がEBウイルスを含めたさまざまな病原体についての調査を行った。しかし、この不可解な疲労病態の存在は認めるものの、その明らかな病原体は見出すことは出来なかった。そこで、この病因・病態の解明を行うために、今後研究を行う対象症例を明確にするための基準(working case efinition) 1)をl988年に設定した。これが、その後世界中で慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome: CFS)の患者を診察する際に広く使われるようになったCDC(Holmesら)のCFS診断基準である。
我が国でも1991年には厚生労働省(旧厚生省)の疲労調査研究班(班長:木谷照夫)が発足、翌年にはCDCのCFS診断基準を参考に、一般の診療で用いることのできる厚生省CFS診断基準2)が作成され、病因・病態の解明に向けたさまざまな活動が行われてきた。
1999年、上記研究班が一般地域住民4,000名を対象に疫学調査(有効回答数3,015)を行なったところ、1/3を超える人々が半年以上続く慢性的な疲労を感じており、その半数近くが日常生活や社会生活に何らかの支障をきたしており、CFSも0.3%存在していることが明らかになった3)。この成績を元に慢性的な疲労によって引き起こされる日本における経済損失を算出したところ、医療費を除いて年間約1.2兆円に及ぶことも判明3)、慢性疲労は医学的な観点のみならず経済的損失という観点からも大きな社会問題であることが示されている。
文献
1. Holmes GP et al.: Chronic fatigue syndrome: a working case definition. Ann Intern Med 108:387-389,1988
2. 木谷照夫、倉恒弘彦. 慢性疲労症候群. 日本内科学会雑誌81:573-582,1992
3. 倉恒弘彦. 慢性疲労症候群の疫学、病態、診断基準 日本臨床65:983-990,2007
■厚生省CFS診断基準試案(平成7年3月、一部改変
A.大クライテリア(大基準)
1.生活が著しく損なわれるような強い疲労を主症状とし、少なくとも6ヶ月以上の期間持続
ないし再発を繰り返す(50%以上の期間認められること)。
2.病歴、身体所見.検査所見で表2に挙げられている疾患を除外する。
B.小クライテリア(小基準)
ア)症状クライテリア(症状基準)
(以下の症状が6カ月以上にわたり持続または繰り返し生ずること)
1. 微熱(腋窩温37.2~38.3℃)ないし悪寒
2. 咽頭痛
3. 頚部あるいは腋窩リンパ節の腫張
4. 原因不明の筋力低下
5. 筋肉痛ないし不快感
6. 軽い労作後に24時間以上続く全身倦怠感
7. 頭痛
8. 腫脹や発赤を伴わない移動性関節痛
9. 精神神経症状(いずれか1つ以上)
羞明、一過性暗点、物忘れ、易刺激性、錯乱、思考力低下、集中力低下、抑うつ
10. 睡眠障害(過眠、不眠)
11. 発症時、主たる症状が数時間から数日の間に発現
イ)身体所見クライテリア(身体所見基準)(2回以上、医師が確認)
1. 微熱、2. 非浸出性咽頭炎、3. リンパ節の腫大(頚部、腋窩リンパ節)
◎大基準2項目に加えて、小基準の「症状基準8項目」以上か、
「症状基準6項目+身体基準2項目」以上を満たすと「CFS」と診断する。
◎大基準2項目に該当するが、小基準で診断基準を満たさない例は「CFS(疑診)」とする。
◎上記基準で診断されたCFS(疑診は除く)のうち、感染症が確診された後、
それに続発して症状が発現した例は「感染後CFS」と呼ぶ。
■PS(performance status)
による疲労・倦怠の程度
(旧厚生省 慢性疲労症候群診断基準(試案)より抜粋)3)
0: 倦怠感がなく平常の生活ができ、制限を受けることなく行動できる。
1: 通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、 倦怠感を感ずるときがしばしばある。
2: 通常の社会生活ができ、労働も可能であるが、 全身倦怠の為、しばしば休息が必要である。
3: 全身倦怠の為、月に数日は社会生活や労働ができず、 自宅にて休息が必要である。
4: 全身倦怠の為、週に数日は社会生活や労働ができず、 自宅にて休息が必要である。
5: 通常の社会生活や労働は困難である。軽作業は可能であるが、
週のうち数日は自宅にて休息が必要である。
6: 調子のよい日は軽作業は可能であるが、 週のうち50%以上は自宅にて休息している。
7: 身の回りのことはでき、介助も不要ではあるが、 通常の社会生活や軽作業は不可能である。
8: 身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、 日中の50%以上は就床している。
9: 身の回りのことはできず、常に介助がいり、 終日就床を必要としている。
CFSに関する資料
CFSは酸化ストレスにより悪化する
種々 の疲労状態における酸化ストレス値/ 抗酸化力値の評価 本研究では、①慢性疲労症候群患者(CFS)、 ②産業疲労者、③健常人精神作業負荷モデルを 対象に、酸化ストレス値/抗酸化力値による病 的疲労状態の客観的評価法の有用性を検討した。 臨床症候により診断が確定したCFS患者303名を 対象に酸化ストレス値/抗酸化力値の評価を実 施した結果、酸化ストレス値の増加とともに、 それを制御するための抗酸化力値が低下してお り、酸化ストレス度の亢進が長期間続くことが 慢性疲労の病態形成に強く関連している可能性 が示唆された。一方、産業疲労モデルとして NEC関連会社に勤務するコンピュータープログ ラマー 24名を対象に激勤務時における酸化スト レス値/抗酸化力値の評価を行った結果、産業 疲労者では、激勤務により酸化ストレス値が急 激に増加するが抗酸化力値が基準値を保ってい た。さらに、健常人ボランティア延べ24名にコ ンピューター化したクレッペリン試験を3時間実 施し、精神作業負荷前後における酸化ストレス 度の評価を行った結果、一過性に酸化ストレス 値が増加するが抗酸化力値も同時に増加しており、酸化ストレス度の亢進を制御していた。こ のように酸化ストレス値と抗酸化力値の評価は、 病的疲労状態を客観的に定量できるともに、治療効果の判定や予後の推測にも有用であると思 われる。
厚生労働科学研究費補助金(障害者対策総合研究事業)(精神の障害/神経・筋疾患分野) (総括)研究報告書 自律神経機能異常を伴い慢性的な疲労を訴える患者に対する 客観的な疲労診断法の確立と慢性疲労診断指針の作成資料より抜粋
慢性疲労病態に対しての研究成果
本研究では、客観的な疲労マーカーを用いて 慢性疲労病態を評価し客観的な診断法を確立す る。平成22年度は、年次計画で決められた検体 の採取や生理学的検査の測定、解析を実施し、 以下の研究成果を得た。
1.平成22年度まで慢性疲労症候群(CFS) 患者のエントリーは目標症例の60.4%であ り、症例収集は計画通り進捗していた。ま た、CFS患者と健常者データに対して、今 後の多変量解析等のそれぞれのデータ特性 把握のために基礎的統計量の計算とそれら に基づいた t -検定並びにROC曲線等の作成 を行った。
2.CFS患者の指尖加速度脈波を用いて心拍 変動解析を行い、自律神経機能と疲労との 関連を調べたところ、疲労の程度が増悪する程、副交感神経機能を反映する高周波帯 域パワー値の減少を認め、その結果、相対的に交感神経機能の亢進が確認された。
3.MicroMini(AMI社)を用いて睡眠覚醒リ ズム解析を行ったところ、CFS群において 覚醒時活動量の低下、睡眠時間の増加、居眠り回数の増加が有意に認められた。
4.平成18年度から平成20年度までにA病院 心療内科を受診した新患の外来患者の総数 に占めるCFSの割合は、1 ~ 3%前後であり、 心療内科の需要があることが明らかとなっ た。
5. 平 成22年 度 ま で にPositron Emission Tomography(PET)において脳内炎症マー カーである[11C]PK-11195を用いて6名の 健常者と8名の患者の脳内炎症像を解析した ところ、健常者に比しCFS患者は左視床に おいて炎症反応がある可能性が示唆された。
6.酸化ストレス値と抗酸化力値の評価が病的疲労状態の質的な判定に有用であるともに、治療効果の判定や予後の推測にも応用可能である可能性が明らかになった。
7.MRSを用いて脳内cholineについて検討したところ、choline/Cre値は、CFS 0.95、対 照者 1.49と、CFSで有意な低下が認められ、 CFSの認知障害と関連している可能性が考 えられた。
8.唾液中に再活性化するヒトヘルペスウイ ルス6(HHV-6)を定量することによる疲労 測定法を開発し、HHV-6の潜伏感染・再活 性化機構を突き詰めることによって、疲労 因子(FF)を同定した。また、FFを抑制す る因子を検討し、疲労回復因子(FR)を同 定することにも成功した。
9.CFS患者100名における血清中の抗体と、 末梢血単核球におけるXMRV DNAを解析し た。その結果、CFS患者と健常者の血清中抗 体陽性率には有意な差はなく、XMRV DNA は認めなかった。
10.労働者の慢性疲労に関わる今日的な危険 因子の抽出と解明を目的に多数例の質問紙 調査を実施し、各種属性における特性を明 らかにした。
11.ラットの水浸刺激ストレス反応を心電図、 体温、活動量を同時記録するテレメトリー 法によって追跡する解析法を確立した。 以上、本研究により慢性疲労病態を客観的に 評価できるいくつかのバイオマーカーが明らか になってきた。
厚生労働科学研究費補助金(障害者対策総合研究事業)(精神の障害/神経・筋疾患分野) (総括)研究報告書 自律神経機能異常を伴い慢性的な疲労を訴える患者に対する 客観的な疲労診断法の確立と慢性疲労診断指針の作成資料より抜粋
(補足資料)
MRスペクトロスコピー (magnetic resonance spectroscopy, MRS) は、MRI(核磁気共鳴画像) の手法のひとつです。
ある分子中の原子核の磁場は、付近に存在する原子核によって作られる磁場の影響を受け、同じ原子核であっても周囲の環境によりわずかに共鳴周波数の違いが生じます(化学シフト、chemical shift)。
そのシフトの大きさと信号強度から生体内の分子の種類・成分などを調べることができます。
MRSでは細胞の代謝活動を調べることが可能なので「MRIやCTの画像に現れない変化を捉えることが出来るかもしれない・病 態解析が可能となるかもしれない」というところに有用性があり、MRIやその他の画像診断で鑑別がつく場合はそれほど必要ではありませんが、そうではない 場合には強力な手段となり得ます
MRSでわかる代謝物と臨床意義
代謝産物 臨床意義
乳酸 酸素供給停止下の最終産物
NAA 神経細胞、グリア細胞の機能、viability
クレアチン 超急性期脳虚血では、ほぼ一定
コリン 細胞膜生合成。超急性期では変化なし
資料から紐解く
CFSの方の傾向
体の中で起こっている事まとめ
酸化ストレスが増大している
交感神経機能が亢進している
覚醒時活動量の低下が発生
睡眠時間が増える(質の低下由来)
居眠りが増える(質の低下由来)
左脳視床下部に炎症反応
脳内の代謝機能が低下している
体の中で起こっていることを踏まえたうえで
少しずつ普段の生活の中で改善できるポイントもございます。
詳しくはお気軽にご相談下さいませ。